2026.06.29(MON)
●Kara-Lis Coverdale(Canada)『Grafts』(2017)
●amazonの広告で、漫画でわかる古典みたい本が出ていて、そのサムネに「原文より理解できる」と書いてあった。小説とかでもよくある漫画で読む的なシリーズはずっとあって、それを原文を読むのと体験の質がそもそも違うとか、ファスト教養的だとかいうことはいくらでも言えるけど、シンプルに「原文より理解できる」は真実だと思う。
原文は表現であって「理解する」ものじゃないから、と言えばそれまでだけど、一歩踏み込んで考えれば、(少なくとも世間で使われる用法としては)そもそも「理解する」ということは、複雑で一回性の有象無象の現象に、普遍的な法則を見出したり(法則を抜き出した時点で複雑な様々なことは取捨される)、圧縮したり(+記憶する)することを指す。だから、あらすじを取り出して、(少なくともそういう学習漫画で描かれるような漫画は)視覚的で情報処理の負担が少なく描写として省略も得意な漫画にした方が「理解」しやすいというのは当然ではある。
カフカの『城』を読んで展開?にいちいち翻弄されるような読み方は「理解」とは正反対だ。が小説を読む愉しさはそっちだ。