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2026.10.29
『PLSで読込中』野本泰地&PINFUゲスト回を更新

POLY LIFE STUDIOが製作するポッドキャスト『PLSで読込中』(毎週木曜日)の最新回、「#4 小説書き3人で集結中(with 野本泰地&PINFU)」 を更新しました。

今回は、11月8日(日)開催の文学フリマ43でお隣どうしで出店する「野本とPINFU」のお二人とおしゃべりしました。

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前半はなぜか暮らしのルーティンの話などをしつつ、後半はPINFUくんの最近読んだ本の話をしています。こちらのページには、番組のキャプションでは載せきれなかった引用部分を全文掲載します。

●橋本治「嘘という技術」(『橋本治文芸論集』講談社文芸文庫、2026年、11-12頁)

私は、小説家としては全然有名ではないへんな作家で、そのことがちょっと悲しくもあるのだが、しかし私の根本は、あくまでも小説家でありフィクション作家である。だから平気で嘘をつく。嘘こそが小説を本当らしく見せて、小説に奥行きを与えるものだからである。私は小説家だから、直感で物事を把握してしまう。そしてこのことを、論証なしで平気で書いてしまう。「最新学説のその先を行く論文」を書くんだったら、その論証というものがとんでもなく大変なものになるのだろうが、私は論証をしない。直感に従って書いて(そりゃ少しくらいは考えるが)、書いたものが説得力を持っているように見えれば、それでいいのである。論文に結論が欠けたら大変だろうが、小説に結論はいらないのである。「感動」がありさえすればいい。

●向田邦子「男眉」(『思い出トランプ』新潮文庫、1983年、130-131頁)

ポン、ポン、と山吹の芯を抜くような音がして、白い花火が、P51の下で三つ四つ弾けた。高射砲らしいが、敵機は悠々と飛んでゆく。その時、日の丸をつけた玩具のような飛行機が、横から体当たりをした。
「あ」
 と母が息をのんだ。
 ふたつの飛行機は、それぞれ白い煙の尾を引いて、離れたところに落ちて行った。母が合掌した。麻も手を合わせた。どこからか「海行かば」が聞えたような気がした。
 地蔵のおじいさんも、
「なんまいだぶ」
 と呟いて片手拝みの格好をしたが、もう一方の手は、親指の腹で、麻たちが持って行った、子供の背丈ほどもある娘道成寺の、押絵を押して厚味をたしかめていた。
 お地蔵さまは、犬にも似ている。
 子供の時分、うちの近所にいた白い牝犬もああいう顔をしていた。おとなたちはおとなしい、いい顔をした犬だといっていたが、羽根突きの羽子の黒い玉、無黒字というのか、あれそっくりの黒く固そうな乳首をゆすって、誰彼の区別もなく尻尾を振っていたあの犬の、次から次へと仔産み、捨てられても格別恨む風もなくまた産んでいたしたたかさ、くるりとうしろを向けば、何を考えているか判らない油断のなさそうなところは、お地蔵さまに似ているような気がする。

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【イベント告知】

11月8日(日)に東京ビッグサイトで開催される文学フリマ43では、「野本とPINFU」と「POLY LIFE STUDIO」はブース「Q-7」「Q-8」でそれぞれ出店します。PLSは近日中に詳細をお知らせする、9月に高円寺で行った日記のイベントについての新刊を発売します。ぜひ遊びにきてください。

【イベント出店概要】
■文学フリマ東京43
■日時:2026年11月08日(日)12:00-17:00
■会場:東京ビッグサイト 南1-4ホール
■出店ブース:Q-07・Q-08(南1-2ホール)
■出店名:
「野本とPINFU」→ Webカタログ
「POLY LIFE STUDIO」→ Webカタログ
■入場料:¥1,000(前売)・¥1,350(当日スマチケ)・¥1,500(当日窓口)
※18歳以下入場無料
※南1-2ホールが1F、南3-4ホールが2F

その他イベント詳細:https://bunfree.net/event/tokyo43/

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